恋愛の終了と慰謝料

(質問)
交際相手が心変わりした。これまでいいことばかり言っていたのに、自分勝手な理由で一方的に別れ話を持ち出した相手に対し、慰謝料を請求できないか。
(回答)
恋愛・交際が破局した後、振られた方が相手に慰謝料を請求できないかと、相談にこられることがあります。交際期間中に妊娠・中絶した場合や、相手が度々結婚したいと言っていた場合などが多いようです。
原則として、恋愛は個人責任であり、又、人間の感情はうつろい易いものですから、恋愛感情を維持できなくなったことにつき、慰謝料等の損害賠償請求をすることはできません。

但し、例外的に、慰謝料請求可能となる場合として、婚約していた場合と嘘を言って交際していた場合があります。

婚約は社会的に保護されるべき婚姻の約束がある状態を言い、婚約の成否は、結納等の形式的手続の有無で画一的に決定されるものではなく、諸状況を実質的に評価して判断されます。
婚約破棄については、慰謝料請求が認められることで、実務上は確定しているといえます。

では、嘘を言って交際した場合、慰謝料請求できるか。
これについては、実務上確定しているとはいえませんが、その事情が実質的に判断して不法行為に該当するなら、慰謝料請求が認められます。
例えば、妻子がいながら独身と偽り、結婚を前提に交際したいなどと言って関係を持った場合など、不法行為に該当すると思いますし、事情にもよりますが、刑事事件として立件しても良いと思います。
もっとも、不法行為として裁判所に認定してもらうには、相当に悪質な場合でないと困難でしょう。

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